結論
複数モールのデータ分析体制を作る際、自社で人材を採用・育成して内製するか、外部の専門家やサービスに任せるかは悩ましい判断だ。内製は自社に知見が蓄積される一方で採用・育成のコストと時間がかかり、外注はすぐに始められる一方で自社に知見が残りにくい面がある。どちらが向いているかは、自社の事業規模や、分析にどれだけの継続的なリソースを割けるかによって変わる。
はじめに: 「いつかは内製したいが、今すぐは難しい」というジレンマ
複数モールのデータ分析体制を整えたいと考えたとき、多くの事業者が「本当は自社にデータ分析ができる人材がいるのが理想」と感じつつ、専門人材の採用・育成には時間もコストもかかるため、今すぐには踏み切れない、というジレンマに直面する。内製と外注、それぞれのメリット・デメリットを整理して判断する必要がある。
内製のメリットとデメリット
| 観点 | 内製 |
|---|---|
| メリット | 自社の商材・顧客特性への理解を前提にした分析ができ、知見が社内に蓄積される |
| デメリット | 専門人材の採用・育成に時間とコストがかかる。担当者の退職で知見が失われるリスクもある |
外注のメリットとデメリット
| 観点 | 外注 |
|---|---|
| メリット | 採用・育成の時間をかけずにすぐ始められる。複数の事業者を見ている分析側の知見を借りられる |
| デメリット | 自社の商材特性への理解が浅い状態から始まりやすく、社内に分析ノウハウが残りにくい場合がある |
判断の分かれ目
事業規模が大きく、データ分析に継続的なリソースを割ける体制がある場合は、内製を目指す価値は大きい。一方で、分析専任の人材を置くほどの規模ではない、あるいはまず早く始めたいという場合は、外注や外部サービスの活用が現実的な選択肢になる。内製と外注は二者択一ではなく、『土台となる集計・可視化の仕組みは外部サービスに任せ、その数字を使った意思決定は自社で行う』といった役割分担も現実的な落としどころだ。
- 分析専任の人材を採用・育成する予算とリソースが継続的に確保できるか
- まず早く『見える化』を実現したいのか、時間をかけてでも自社に知見を蓄積したいのか
- 集計・可視化の『仕組み』と、その数字を使った『意思決定』を分けて考え、仕組みの部分だけ外部に任せる選択肢も検討する
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よくある質問
Q. 小規模な事業者でも内製は可能ですか?
不可能ではないが、専任の担当者を置く余裕がない場合、分析業務が他の業務と兼務になり、継続性が課題になりやすい。まずは外部サービスで仕組みを整え、余裕ができてから内製を検討する進め方もある。
Q. 外注すると自社にノウハウが残らないのではないですか?
外注先やサービスの種類によって差がある。単に数字を渡されるだけの外注だと知見が残りにくいが、『なぜその数字になったか』の解釈まで共有してもらえる形であれば、外注しながら自社にも知見を蓄積していくことは可能だ。
Q. 内製と外注を途中で切り替えることはできますか?
可能だ。まず外部サービスで仕組みを整えて運用に慣れ、事業規模の拡大に応じて段階的に内製化していく、という進め方をする事業者もいる。最初から完璧な体制を目指す必要はない。
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